01. ザクロの実

-ライナーノーツ-

子供の頃、ずっと妹か弟がほしいと母親に言っていて、その頃に母が友人からザクロをもらって、初めてザクロという物を目にしました。私がまだ小学生になる前の事で、それ以来、今回のジャケットやPVの撮影をするまで一度もザクロの実を実際に見たり触れたりすることはなかったんですが、最近歌いたいこととして掲げているテーマが(あくまで自己満足的に) こっそりあるんです。
と同時に、ピアノの西村広文さんとライブをやる事が増えてきていて、ピアノで映える曲を書きたいなと思って書いた一曲です。書き始めてメロディと一緒に、「ザクロの実が」と浮かんできました。(ちなみにピアノを意識して作ったのは、サファイア!やよるのさんぽなどです。)
あとあと思い返すと、ザクロという果実はとても不思議な果実だなと思います。今回、撮影のときに改めて思ったんですが、ザクロって中が結構グロテスクだったり、カニバリズムを連想させたり、あとは女性にいいと言われたりもしている果実で、この曲を書いているときに込めようとした想い以上に、やたらこっそりテーマが反映されたなと思ったというか、思いのほか意味深な曲になってしまったなと思っています。また、私はNHK みんなのうたが好きで、中でも子供の頃から好きだった「メトロポリタンミュージアム」という曲を久々に耳にする機会があって、それがきっかけでこの曲が生まれたのかもとも思っています。アレンジもきわめてシンプルに、ライブでピアノ1本でやっていたものをそのままバンドで肉付けしたようなピアノロックです。最小限のものでみなさんの心の中にひっそりあるドラマを描けたらいいなと思います。


02. ハイリゲンシュタットの遺書

-ライナーノーツ-

たとえば先立ってしまった恋人に向けて、どんなことを書くだろう?と思って書き始めました。
たくさんのものを手軽にシェアできる昨今ですが、ほんとうに思っている気持ちだとか、ほんとうにいっしょに体感したいものとか、そういうものを真っ先にちゃんと届けたいのは恋人だろうな、と私は思います。ずっと会えない間も身体の中に留めておいて、いつか例えば天国のようなところでもう一度会ったとき、もしくは生まれ変わってまた会ったとき、身体を抱きしめたときに、そういう思いや景色を伝える事ができるんじゃないかなと、そんなことを強く思って書きました。
アレンジは徳永暁人さんにお願いしました。徳永さんはうたごころみたいなものが根付いた方だと思っているので、そこに対してなるべく辛辣じゃない雰囲気で、キュートでハイファイな打ち込みでアレンジをお願いしますというようなことをお伝えして、大急ぎで、iPhoneで録音したアコギ1本で歌ったデモをまずお送りしました。いちばん新しくできた曲で、自分でも気に入っている曲です。
なかなか思うように大好きな人に会えなくても、それまでたくさん素敵なものを見て心にためていてほしいなと思います。


03. 朝焼けの番人

-ライナーノーツ-

この中ではいちばん早くからあった曲だと思います。ピアノライブのときには何度か演奏したことがあって、はやく製品化したい1曲でもあったので、今回ザクロのc/wとして収録できたことをとても嬉しく思っています。私の曲の中で、最も純粋なピアノバラード曲だと思います。
これを作った時は、朝帰宅する際に自転車を漕いでて、あと泣いてて、そのときに頭の中にばらばらと散らばっていた言葉を帰宅してから少しずつまとめて、出来上がりました。
グランドピアノでのレコーディングもこの曲が初めてでした。空気感や呼吸感をたいせつにしたかったので、歌を別室で歌いながら西村さんに弾いてもらいました。
これからまだまだどんどん季節は寒くなっていきますが、みなさんの耳から心の中まで届いていくようなイメージで、よりするっと響けばいいなと思っています。ひとことひとこと大事に歌うので、ライブでも聴いて頂けるのがまた楽しみです。