01. U.M.E.

-ライナーノーツ-

考えてみると「さみしい」っていう気持ちが、どの曲にも根底にあって、私はそんな気持ちを埋めるように曲を書くのかなと思います。
もう18歳で、子供だって産める年で、このアルバムタイトルはそこから生まれました。
今の私で感じられる思いを、怖がらずに、なくさないうちに残していかなきゃいけない。
だから生め。
そして、一曲目は、このアルバムのプレリュード曲です。
一枚のCDを、作品をつくるにあたって、今回特に、聴く人を導けるような役割のものが必要だと思い、つくりました。
「umeru」というアルファベットの並びが気に入っていて、もともとは「umeru」というタイトルにしたかった曲です。
意味は「産める」「埋める」、両方の意味があります。
今の私から産まれてくるものを、殺さないように、ちゃんと産み出したくて。


編曲 植田真梨恵
ピアノ ショパン・ザ・ベートーベン


02. きえるみたい

-ライナーノーツ-

例えば凄く大切な人ができて、その人を大切に思うあまり解らなくなることって、よくあることだと思います。
その人のために死ねたら、なんだか儚くて美しく感じるけど、「死ぬ」ことって「生きる」ことよりもとても楽だと思う。
そして「死ぬ」ことよりも「消える」ことができるならもっと。
結局は愛することって何なんだろう。
もしも消えることができるなら、それは一番の偽善で、エゴだと思ったんです。


編曲 岡崎健
ギター 岡崎健、ベース 雲丹亀卓人、ドラム 鶴屋裕一


03. コンセントカー

-ライナーノーツ-

私(僕)の汚さ、あなたの素敵さや私との差・・・とか色々考えすぎて、自己嫌悪になって眠れない夜に書いた歌です。
考えれば考えるほどどんどん深く悩んでいって、そのまま朝がきてしまう。
でも、自分のことが嫌いなくせに、「私のことは私にしかわからないんだから解ったようなふりしないで」って言う部分もあって、とっても矛盾しているようにも思えますが、私の、一番嘘の無いうたなので、一番泣きたくなってしまう歌です。
思春期ならではなのでしょうか?
一人で暗い部屋でヘッドフォンで聴くことをおすすめします。


編曲 持田和弘
ギター 古賀和憲、 ベース 雲丹亀卓人
ドラム 鶴屋裕一、キーボード 名倉学


04. 中華街へ行きましょう

-ライナーノーツ-

私、中華街って大好きなんですけど、大好きな人と行く中華街ってむちゃくちゃ素敵だと思うんです!
あのキラキラパワーで中華な魔法にかかって、もういけるとこまでいったらいいと思います!!!(笑)
最初に入っている雑踏は、実際に私が神戸南京町の中華街へ録りにいった音なんで、よくよく聴くと色んな声が聴こえてきますよ。
今やれることを、豪快にやっていきたいです。


編曲 Bonn
ギター Bonn、 ベース Bonn、 ドラム 鶴屋裕一
銅鑼 山口PON昌人、中国語 魏運銹


05. kitsch

-ライナーノーツ-

もともと「キッチュ」ってファッション用語から知った言葉なのですが、"安っぽい"とか"品がない"とか、そういうニュアンスを含んだ言葉なんです。
恋愛においても仕事においても、人と関わっていく上で、変な期待をされたり、違う理想を重ねられるのって、なんだかさみしいものです。
私は私として、本当の私でいたい、そして、必要とされたいって、いつも思っています。


編曲 岡崎健
ギター 岡崎健、ベース 雲丹亀卓人、
キーボード 慎英順


06. ワンハンドレッドライフ

-ライナーノーツ-

2009年3月に出演させてもらった、舞台「ワンハンドレッドライフ」の主題歌として書き下ろしたものです。
私はその物語に"青春"とか"さ迷う小鳥"っていうイメージを持っていて、キラキラした快活で爽やかな曲を書きたい!と思って作りました。
収録されているものは劇中のものとは一部歌詞が違うのですが、劇中で使われた「with LITTLE BIRD ver.」はその役の目線で、「U.M.E.」では植田真梨恵の目線で見た歌詞になっています。


編曲 Bonn
ギター Bonn、ベース Bonn


07. 吠える虎

-ライナーノーツ-

ある大好きな映画があって、観る度に落ち込んでしまう映画なんですが、とてもロマンチックで切ないんです。
ピアノという楽器で鳴っているイメージは最初から決まっていました。
この曲と一曲目の「U.M.E.」はモチーフで繋がっていて、遠く宇宙と海底とで、産まれ、また還っていき、繰り返されていく。
そうやって一人きりで歩いていく日々を、恋や歌を添えて、彩れたらいいと思うんです。


編曲 ショパン・ザ・ベートーベン
ピアノ ショパン・ザ・ベートーベン